近年、自閉スペクトラム症の女性の特徴が研究されてきています。
女性ASDは男性ASD者とは特徴が異なっており、社会的動機づけが高く友達を作りたいと感じていることなどが研究よりわかってきています。
そのため、自閉スペクトラム症の診断を受ける時期が男性に比べて遅くなり、社会的支援を受けるチャンスを逃していると指摘されています。
また、友達を作りたいという動機付けのもと社会参加をしますが、その際、自分の自閉的な特性を隠して(カモフラージュして)しまうことが指摘されています。
そのような行動は社会的カモフラージュ行動といわれており、近年翻訳された書籍があいついで出版されています。
社会参加をするために行っている社会的カモフラージュ行動は、女性ASDが社会参加のために意識的・無意識的に選択して実行しているものですが、本当の自分を隠して社会参加を行うため、「偽りの自分を演じる罪悪感」や「本当の自分が分からなくなる混乱」などの感情を引き起こし、ASDの人々のメンタルヘルスにマイナスの影響を及ぼすこともあわせて指摘されています。
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